あたらしい試み

「稲井石との出会い」

数年前、松島の瑞巌寺を訪れた際に、参道や様々な石碑に使われていた石が、石巻の井内石であると案内の方から教えていただいた。実は、私が育った東京でもこの石は見ていました。大きな板状の石に文字が彫られた忠魂碑です。あれも井内石だったんですね。薄い板状なのに割ったような肌を残した石は魅力的で、いつか自分の作品で使ってみたいと考えていました。今回、幸運にも井内石で制作する機会に恵まれて、「雲のベンチ」と名づけたファニチャーを作りました。彫刻材でよく使われる花崗岩や大理石と比べると、井内石は節理がはっきりしていて、加工の難しさはありましたが、滑らかできめ細かく、磨いた面は薄墨を流したような美しさと品があり、まさに日本の石という実感を得ました。

サイズ/大 500x1500mm
サイズ/中 450x1200mm
サイズ/小 400x700mm

一富士、二鷹、三茄子といわれるように古くから縁起のよいものとされる茄子。その理由には諸説ありますが、「大願を成す」「ことを成す」の「成す」にかけた意味があるようです。この縁起物の茄子をころりと可愛いオブジェにしました。「ENGI」シリーズとして茄子以外にも展開する予定です。

サイズ/230x230x470mm

石目が美しい井内石の表札。「篆書(てんしょ)」に近いスタイルのモダンな雰囲気のオリジナル書体「井内文字」をひとつひとつ手書きし、デザインします。美しく重厚感ある表札で住宅の「顔」を粋に演出。使うほどに風合いも増し、飽きのこない表札です。

サイズ/150x150x12mm

塩釜神社や瑞巌寺の参道など宮城を代表する寺社にも敷石として使われている井内石。至高の石ともいわれる井内石で作る敷石を住宅や店舗の庭園などの敷石に。シックで重厚な雰囲気を醸しだします。晴れの日の乾いた風合いも佳し。雨に濡れた風合いも佳し。四季の緑や花々とのコントラストも美しい敷石です。

サイズ/1000x1000mm

盛り花や盆栽・盆景に使われる水盤。井内石の「割肌」を活かしたデザインで、天然石の不揃いな形の妙と風合いの自然な趣きが楽しめます。石目の美しいしっとりとした黒が、艶やかな緑や、花の彩りを受けとめ、心地よい調和を生みだします。住宅、飲食店や旅館などには勿論、敢えて洋の空間に置いてアクセントを愉しむのも一興です。

サイズ/400x570x245mm

鯨は、日本各地で海神の使いや海からの贈り物として考えられてきた生物。「恵比寿鯨」として縁起物とされています。また、石巻は古くから捕鯨の地として鯨と縁の深い地。大いなる海の象徴である鯨を可愛らしい置物に仕上げました。井内石の風合いはまさに鯨の肌色をイメージさせます。丸みを帯びた形が心和ませる製品です。

サイズ/170x180x360mm

スピーカー台の大きな役割の一つは、スピーカーから出る音の振動を床に伝えないようにすること。重いもの程振動を伝え難くしてくれるので、どっしり重量のある井内石のスピーカー台なら効果が期待できます。美しい石目の重厚な風合いで、インテリアとして部屋の雰囲気アップにも一役買います。

サイズ/355x355x630mm

重厚な黒の盤面に白く彫られた文字と金色の針が映えるシックな時計です。クラシカルな柱時計タイプのデザインが井内石の風合いにマッチ。ちょっと粋に時を刻みます。落ち着いた雰囲気を大事にするレストランやバー、オフィスの応接間などに。

サイズ/240x390x50mm

滑らかな曲面に美しく浮かび上がる石目。マットな黒の落ち着いた風合いと柔らかなフォルムは、様々な空間にしっとりと馴染みます。花や緑のどんな色彩にもシックに調和する井内石の黒。屋内でも屋外でもお使いいただける花瓶です。

サイズ 大/110x110x290mm サイズ 小/95x95x175mm

比類なき重厚感、高級感。圧倒的な存在感と迫力。井内石の石目の美しさが際立つ将棋盤です。黒い盤に浮き立つ駒のコントラストと、石ならではの打ち音、指し味で、普通の将棋盤とはまた違ったひらめきも生まれるかも知れません。対局はもちろん置物としても魅力的です。

サイズ/330x330x270mm

ⓒ 稲井石材商工業協同組合